院長のコラム
院長紹介
院長

古泉循環器内科クリニック
院 長 古 泉こいずみ 圭 透たまゆき

このたび、千歳市千代田町において循環器内科、血液透析、他診療科目を加え古泉循環器内科クリニックを開設することとなりました。
これもひとえに皆様方の温かいご支援の賜物と心より感謝いたしております。
今後は地域住民に信頼される温もりのある質の高い医療を提供すべく、誠心誠意努力いたす所存でございます。
何卒倍旧のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

1992年3月 弘前大学医学部卒業
1992年6月 津軽保険生活協同組合 健生病院 研修医となる
1995年4月 青森保険生活協同組合 あおもり協立病院 循環器呼吸器病棟に配属
1998年 同院 病棟医長になる
2001年6月 青森保険生活協同組合 堤診療所 所長として勤務
2006年5月 医療法人ピエタ会 石狩病院 内科部長として勤務
2007年4月 循環器科部長兼外来診療部長となる
◇所属学会/内科学会 循環器学会 糖尿病学会 心臓病学会 日本透析学会
◇資  格/日本医師会認定産業医 日本糖尿病協会登録医
院長のコラム
2015年 1月 6日 09:32
静のダイエット、動のダイエット

みなさま、明けましておめでとうございます。古泉循環器クリニックの院長の古泉です。今年もよろしくお願いします。

 

どうも、なかなかキャッチーなネタがなくて、このコラムも滞っておりまして大変申し訳ありません。今年は、あまり、「役に立つ」ことを考えすぎないように肩肘張らないで続けていきたいと思います。

 

さて、新年最初のテーマは

「静のダイエット、動のダイエット」です。

 

年始にあたり、多くの方が、「今年の目標」を掲げたれたと思います。私も、御多分に洩れず、「診療所が法人化できますように」とか「マラソン、ハーフで2時間切りたい」などというような目標(おっと、このコラムをマメに更新するってのもありますね)を立てております。

 

その中でも、ダイエットを年頭の目標に掲げられた方は多いのではないかと思います。目標体重を設定したり、ウエストや太ももの周囲長なんかの目安となる数字を決められたのではないでしょうか。

 

そして、その次に、具体的にどうやって目標を実現するかという方法論になります。

 

「毎日、30分ウォーキングする」

「夜遅くに口に物を入れない」

「間食を控える」

「晩酌をやめる」

「スナック菓子、甘いものを買わない」

など様々な方法論があろうかと思いますが、このやり方には、おそらく2種類の方法があるような気がします。

 

「何かをする」方法と「何かをしない」方法です。私は前者を「動のダイエット」、後者を「静のダイエット」と名付けました。上の項目でいうと、「ウォーキング」は動、その他は静、ということになります。

 

人間という生き物は、「頑張る」と決めた時に、「何かをしない」よりは「何かをする」という選択肢を選ぶ傾向にあるのではないかと思います。そして、その結果、ダイエット方法として、「動のダイエット」を選びがちなのではないのではないでしょうか。

 

すると、必然的に起こるのはダイエットの方法として、「運動療法」を選択してしまう傾向があるのだと思います。

 

しかし、以前のコラムでも述べたかと思いますが、「運動療法」のダイエット効果は残念ながら、限定的で、ある程度以上の運動強度からさらに強い、あるいは長い運動をしても、効果が頭打ちになってしまうと言われています。結果、「頑張っても痩せない」という負の感情優位になってしまい、ダイエットが中断されてしまうことがありそうです。

 

繰り返しになりますが、ダイエットの成功のカギを握るのは、やはり、何と言っても食事療法です「静のダイエット」あるいは「カロリーの高いものから低いものへ置き換える」ダイエットが、効果的で長続きするのではないかと思うのです。

 

新年にあたり、気合が入りすぎるあまり、却ってせっかくのモチベーションをダメにしないようにやり方を考えてみてはいかがでしょうか。

2014年 11月 17日 09:23
モチベーションを高める

またしてもご無沙汰になっておりました。申し訳ありません。続けます。

 

さて、私がダイエットを続けているときに強く感じたのは「内容はともかく、要は続けることが大事」だということです。

 

ダイエットっていうのは、要するに「食べるものより使う方が多い」状態を継続すれば必ず達成できることなので、やり方、よりはむしろ「続け方」の方が重要な気がします。そして「すぐ効果が出る」ことより、「長く続けられる」ということにウェイトを置いて「やり方」を工夫してみると良いのだと思います。

 

そして、その「長く」ダイエットを続けるために最も肝になるのが「モチベーション」の維持です。

 

誰でも、瞬間的に頑張ることはできます。1日絶食、なんてのも、1日だけならそう難しいことではないと思います。しかし、ダイエットは一年、2年と続ける必要があるし、続けられないと、結局「リバウンド」の憂き目にあうのです。私も、まだ、ダイエットして一年なので、この点に関してあまり大口たたけるほどの実績はありませんが、なんとなく現時点で感じるのポイントは二つあります。

 

一つは

「成功体験」です。

 

今から36年ほど前の学園ドラマでこういうのがありました。(話が古くて恐縮です。)

 

クラスの中の劣等生が優等生に恋をします。そしてどうしても勉強ができるようになりたくて、クラスの副担任(典型的な優等生タイプ、演じていたのは若き日の神田正輝でした)に相談します。そして、猛特訓をすることになります。劣等生はものすごく一生懸命ですが、高校3年生の問題はもちろん、高2、高1、中学3年生まで遡りますが、全然ついていけません。劣等生はたいして落ち込みます。その話を聞いたクラスの担任(いわゆる型破り、無茶振りタイプ。演じていたのは中村雅俊です)は、突如、クラスで抜き打ちテストをします。ブーブー不満を言う生徒たちに突きつけられた問題用紙は「小学校4年生程度」の問題でした。当然、全員100点が取れるわけです。「俺、人生で初めて100点とったよ」と喜ぶ生徒たち。

 

まあ、こんな話だったのです。極めてベタと言えば下手な話ですが、最近は「ビリギャル」こと『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』でも同じようなネタで話が進むので、普遍性があることなのだと思います。

 

ここでいう「100点取る快感」がいわゆる「成功体験」といって、学問以外にも、スポーツや仕事など、辛いことを乗り切るモチベーションの柱になります。そしてこれを、偶発的や他者的にではなく、自分で作り出すことができれば良いわけです。

 

ダイエットに置き換えた話でいうと、「何かしら一つ、新しい生活習慣を身につける」ことが重要だということです。しかし、そこには必ずしも「体重が減る」という成果に直接は結びつかないかもしれません。しかし、身についた新しい生活習慣は、みなさんに「私でもできる」という自信をつけてくれるし、後々必ずダイエットそのものに結びついていきますから、小さなことでも良いので、達成できるように頑張りましょう。

 

私の体験でいうと、まず「晩酌をやめる」から始めました。特にそれによって体重が減ったわけではないのですが、「夕食後に何か食べる」習慣がなくなったことはダイエットの一歩になったかなあ、と今では思います。

 

本日の一言

「とりあえず、小さなことからコツコツと。結果はすぐに出ないけどね」

 

 

 

 

2014年 10月 30日 10:37
運動療法

ご無沙汰しております。つい、更新が遅くなりました。

引き続き、ご愛読のほど宜しくお願いします。

 

前回、食事療法には運動療法がセットで必要だとお話ししましたが、運動療法にはやっちゃダメな人もいるので注意が必要です。また、ダメじゃないけどやりすぎてはいけない人もいるので、具体的な量については、個別に考えないといけません。

 

なので、総論的に解説しますが、なんらかの慢性疾患をお持ちの方は、担当の医師に相談しなくてはいけませんので気をつけて下さい。特に、心臓病、腎臓病、糖尿病の人なんかは、気をつけないと大変危険です。

 

さて、前置きはさておき、運動療法には、よく知られている誤解があります。

「食べた分を消費するために運動する」

です。

 

多少なりともカロリーを気にする方は分かっているかと思いますが、運動ではたくさんのカロリーを消費するのは極めて難しいのです。例えば、体重60kgの人が60m/分の速度で一時間歩いたとしてもわずかに167kcal、おにぎり一個分のカロリーにもなりません。一時間ジョギングして、やっと664Kcalと、これでものり弁当のカロリーに及びません。

 

それでは、なぜ、たいしてカロリーを消費しないのに、運動療法が推奨されているかというと

1)運動療法をすることで、体重が減りやすくなる

2)血糖を下げるホルモン、インスリンが体に効きやすくなる

3)血液の循環を良くすることによって血圧が下がり、心肺機能が改善する

からです。

 

簡単に言うと

「カロリーを消費するためではなく、痩せやすく病気になりにくい体質を作るため」

に運動療法を行う、ということです。

 

体質改善ですから、週に一回、強い運動をするのではなくて、定期的に適度な運動をする方が好ましい、ということでもあるわけです。

 

どのような医学書、ダイエット本を見ても最低ラインは

「週3回、一回20分以上。少し汗をかく運動」

と書かれてあります。

 

きつい運動は、確かに筋肉がついて代謝(何もしなくても体が消費するカロリー)が増えるという点では良いのですが、きつい運動をすると、脂質があまり消費されず、糖質中心の消費になり、体脂肪の減少にあまり寄与しない、といわれています。

 

私の場合は、歩ける日は、一時間歩く、から始めました。北国は冬になると雪が降るので、地下道を歩くようにしました。週3回でいいや、と決めてしまうと、結局やらなくなってしまうという過去の失敗を糧にして、とにかく、夜仕事がない日は必ず歩く、と決めました。

 

歩き始めて半年で、体重が減ってからは、歩くだけでは汗かかなくなってしまったので、ちょっとずつ走る時間が増えてきました。最初は一時間のうち、5分、10分でしたが、徐々に走る時間の方が長くなり、現在は、ほぼ一時間走ることができるようになりました。

 

モチベーションとしては、「高い目標を持つが、一歩ずつできることをやっていく。怪我だけはしない」というのが、良いのだと思います。

 

本日のアドバイス

昨日の自分より一歩でも前進していればオッケー

2014年 9月 16日 10:00
食事療法(2)低炭水化物ダイエットと低脂肪ダイエット
ご無沙汰しております。

前回、「食事療法にはあまり臨床的な実験データが無い」とご報告しましたが、最新の臨床的なデータが報告されましたので、取り急ぎご報告させていただきます。

最初はJAMA誌2014年9月3日号のものです。

対象は、BMI25以上の肥満者で、低炭水化物ダイエット群、低脂質ダイエット群、標準的なダイエット群に対する、6ヶ月、12ヶ月後の体重やその他の指標の評価です。

結論から言うと、確かに6ヶ月後では低炭水化物ダイエットの方が体重減少は改善したのですが、12ヶ月後にはむしろ低脂質ダイエットの方が良好な成績だったようです。

これは、そもそもの低炭水化物ダイエットブームのきっかけとなる二つの論文

A  Randomized Trial of a Low-Carbohydrate Diet for Obesity(肥満者の炭水化物制限に関するランダム化試験), 2003

The Effects of Low-Carbohydrate versus Conventional Weight Loss Diets in Severly Obese Adults(肥満成人における炭水化物制限と従来の食事療法の効果),2004
でも指摘されていましたが
、あくまでも六ヶ月の時点では有効だと言う結果と合致します。

また、この二つの論文は、「低炭水化物ダイエット」した人の方が総カロリーが少なかったという点もあり、必ずしも「炭水化物」が少なかった事に起因しないかもしれないと指摘されています。

結論的には、前回の結語と同じですが

「ダイエット法というのは、それぞれ個々人が一番長続きできるやり方で行う事が一番良い。それを探していくのが成功の秘訣である」と。

さて、先の論文には続きがあります。

行動支援(カウンセリングなど)により、6ヵ月時には3.23kg(95%CI:2.23~4.23kg)と有意な減量効果が得られたが、12ヵ月時には1.08kg(同:-1.82~3.96kg)と有意差は消失した。また、運動(ジョギングなど)の減量効果は6ヵ月時には0.64kg(同:-0.35~1.66kg)と有意ではなかったが、12ヵ月時には2.13kg(同:0.43~3.85kg)と有意な改善が達成された。

即効性はありませんが、運動療法はやはりダイエットの重要なファクターのようです。

次回は、運動療法のお話をさせていただきます。

2014年 8月 1日 10:00
食事療法(1)

第3回に引き続きご覧いただいてありがとうございます。

 

さて、ちまたには、たくさんのダイエット本があり、それぞれが、様々なバックグランドをもとに「○○が体に良い」とか「××が体に悪い」とか主張しております。ものによっては全く真逆に書いてあり、読者を混乱させております。また、流行り廃りも著しく、何を信じてよいのか困難を極めます。

 

私も、一応、臨床医として様々なダイエット本の主張の根拠となる論文や理論を見聞しておりますが、いずれも「動物実験レベル」だったり、統計的な処理がされていないものが多く、「間違いない」と思われる情報に巡り会うことは中々ありません。

 

もちろん商業主義的な「本や雑誌を売る」ことを目的として、いたずらに扇情的な主張になっているという側面が大きいのですが、実は、「何をどのくらい食べれば体に良いのか」ということに関して、我々はあまり確信できる事実を持っていない、ということが混迷の原因となっていると思われます。

 

正直に言って「これだけ食べれば大丈夫」「これを食べない方が良い」というようなものはあまり無いようです。

 

いろいろ調べてみましたが、ダイエットっていうのは「口に入れるもの」より「体で使うもの」が少なければ体重は減る、というシンプルなものかもしれません。

 

ただ、「ダイエットしすぎて貧血になる」ことはあるようなので、鉄分、ビタミンなどは意識して補充した方が良いと思います。

 

「バランスよく食べる」

以上の食事療法は、やっぱり存在しないようです。

 

ちなみに、摂取カロリーの計算式は以下の通りです。

 

標準体重×30=一日の必要カロリー

です。

 

ただし、ご高齢な方、あまり外に出ないで運動量が少ない方は、30ではなくて、25をかけると良いと思います。

 

標準体重の出し方は

身長m×身長m×22です。

 

ただ、この出し方は身長175cm以上の方にはちょっと厳しめになっているので、2kgくらい下駄を履かせた方が良さそうです。

 

次回は、具体的な僕が実践した食べ方を紹介します。

高血圧 狭心症 不整脈 糖尿病 禁煙外来 透析 生活習慣の改善 睡眠時無呼吸症候群
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