院長のコラム
院長紹介
院長

古泉循環器内科クリニック
院 長 古 泉こいずみ 圭 透たまゆき

このたび、千歳市千代田町において循環器内科、血液透析、他診療科目を加え古泉循環器内科クリニックを開設することとなりました。
これもひとえに皆様方の温かいご支援の賜物と心より感謝いたしております。
今後は地域住民に信頼される温もりのある質の高い医療を提供すべく、誠心誠意努力いたす所存でございます。
何卒倍旧のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

1992年3月 弘前大学医学部卒業
1992年6月 津軽保険生活協同組合 健生病院 研修医となる
1995年4月 青森保険生活協同組合 あおもり協立病院 循環器呼吸器病棟に配属
1998年 同院 病棟医長になる
2001年6月 青森保険生活協同組合 堤診療所 所長として勤務
2006年5月 医療法人ピエタ会 石狩病院 内科部長として勤務
2007年4月 循環器科部長兼外来診療部長となる
◇所属学会/内科学会 循環器学会 糖尿病学会 心臓病学会 日本透析学会
◇資  格/日本医師会認定産業医 日本糖尿病協会登録医
院長のコラム
2016年 10月 6日 10:18
脂質異常症 その3
院長ブログをご覧の皆様、こんにちは。今日は「脂質異常症」のお話の3回目になります。本日は、脂質異常症の治療についてお話させていただきます。
 
脂質異常症の治療として重要なのは
1.運動療法
2.食事療法
3.薬物療法
になります。
 
本日は、その中の運動療法についてお話しましょう。
 
脂質異常症の運動療法の目的は、主に「中性脂肪を下げ、HDLコレステロールを上昇させる」ことにあります。特にHDLコレステロールに関しては、薬物療法でもあまり著明な効果が認められているものがないので、運動療法が治療の中心となります。ただ、LDLを直接低下させる効果は認められておりませんので、肥満がなくて、HDLが十分高い人には、大きな効果が認められていません。
 
運動で使われるエネルギー源は、グリコーゲン→糖質→脂肪の順に消費されていきます。なので、短時間の運動では、脂肪が消費されるに至らないので、20〜30分以上の継続が必要なようです。
有酸素運動(息を止めないで、あまり力を入れない運動)が望ましいですが、最初に強度の強い運動をしてからやるとより効果的なようです。
 
具体的には、まず最初に「腕立て伏せ」あるいは「腹筋」などを5〜10分くらいやってみましょう。腕立て伏せは、膝あるいはおなかをついた状態で、腹筋は体を起こすのではなく、息を吐きながらおへそを見るように力を入れましょう。いずれも5〜10回やったら1〜2分休み、3〜5セットくらいやりましょう。そして、その後にウォーキングやジョギングを20〜30分以上行うと良いでしょう。
もちろん、体力に応じてもう少し弱い運動、短時間から開始しても構いません。最初っから筋肉痛になるような運動では長続きしないからです。
 
「明日またやるのはしんどい」と思ってしまうような強度は避けたほうが良いでしょう。
 
脂質異常症は心臓病等、のリスクが高いので、予め医師に運動療法について相談することを忘れないでください。
2016年 9月 22日 10:16
脂質異常症 その2
院長ブログをご覧のみなさま、こんにちは。本日は脂質異常症の2回目のお話をさせていただきます。
 
前回、脂質異常症の治療の対象となる検査データは「LDLコレステロール」「HDLコレステロール」「中性脂肪」の3つになりますとお話しましたが、そもそも、LDL、HDLってなんだっていうことになるかと思います。
 
「水と油」の例えもありますが、脂質っていうのは水=血液に溶けにくいため、血液中では、リポ蛋白という形で存在します。これは、球状の「おにぎり」みたいなもので、外側に水に混ざりやすいリン脂質、中の具に相当するところに水に混ざりにくいコレステロールエステルや中性脂肪が入っている、というものです。そしてその球一個が、小さくて重いものをHDL、やや大きくて軽いものをLDLというのです。
 
そして、このLDLが、コレステロールを血液に乗せて体の隅々まで運ぶわけです。そして、運ばれたコレステロールは、細胞を作る原料になったり、ホルモンを作る材料になったりします。LDLコレステロールは別名「悪玉」コレステロールと言われますが、体の中のトラックとして極めて重要な働きを果たしています。もし、LDLが喋れるなら「ひどい言われ方だなあ」とぼやくことでしょう。
 
それでは、なぜ「悪玉」と呼ばれるのでしょう。それは、LDLコレステロールが血中で多くなると、細胞まで運んでいる途中の血管にへばりついて動脈硬化を起こしてしまうからです。そして、脳卒中や心筋梗塞の原因となることがわかってきています。
 
一方、HDLコレステロールは、血液の中のコレステロールや、血管の壁にくっついているLDLを肝臓に運ぶ働きをしています。曰く、「血管のお掃除屋さん」なのです。HDLコレステロールのことを『善玉コレステロール」と呼ぶのは、そういう働きのことを指しているわけです。
 
LDL、HDLともに体の中にはなくてはならないものですが、多すぎたり、少なすぎることによって健康を損ねることになるのです。
2016年 9月 8日 11:00
脂質異常症 その1
 
しばらく更新をサボってしまいました。

今回からは新しいテーマ「脂質異常症」のお話をさせていただきたいと思います。
皆様方には「高脂血症」のほうが馴染みのある名前かもしれませんが、2007年くらいから動脈硬化学会が「高脂血症」ではなくて「脂質異常症」という名称を使うように提案しましたが、定着しきってないために、混乱が生じているようです。
 
さて、なぜわざわざ病気の名前を変える必要があったのかから話を進めます。
 
「脂質異常症」の治療の対象になる検査データは一つではありません。「糖尿病」であれば、「血糖」、高血圧であれば「血圧」だけが評価の対象になるのですが、「脂質異常症」の場合は「LDLコレステロール」「HDLコレステロール」「中性脂肪」の3つが評価の対象になります。
 
動脈硬化学会が提唱しているスクリーニングのための診断基準は以下の通りです。
 
(空腹時採血にて)
LDLコレステロール 140mg/dl以上(120〜139mg/dlは境界高値)
HDLコレステロール 40mg/dl以下
中性脂肪      150mg/dl以上
 
つまり「LDLコレステロール」「中性脂肪」は値が高すぎると治療が必要になるのに対して「HDLコレステロール」は低すぎると治療の対象になるので『高』脂血症という病名だけでは説明がつかないので「脂質異常症」という名前にする必要があった、ということなのです。
 
ちなみにLDLコレステロールの境界高値というのは、高血圧、糖尿病や喫煙習慣などがあった場合には治療の対象になりますよ、という意味です。狭心症や心筋梗塞の方は、もっと厳しくて100mg/dl以下が治療の目標値になります。
 
糖尿病や高血圧と並んで、脳卒中や心筋梗塞といった重篤な疾患の原因として重要な「脂質異常症」です。次回もしっかりと勉強していきましょう。
2016年 7月 5日 12:12
糖尿病 その5
みなさん、こんにちは。
北海道は、日照量が多い地域が多いので、暑くなくても日焼けしやすいと言われています。
直射日光を長時間浴びるのはあまりお勧めできません。

さて、本日は糖尿病のお話の最終回「糖尿病の薬」のお話です。


患者さんからよく聞かれる質問に
「糖尿病の薬って一旦飲み始めたらやめられないんでしょ?」
というのがあります。現実には、糖尿病の薬をやめられるひとはそう珍しいわけではありません。にも関わらず、医師が「薬をきちんと飲むように」と厳しく言うのには二つの意味があるからです。
 
一つ目の理由は、「糖尿病の薬は、糖尿病という病気を治す薬ではない」ということです。若干の例外的な薬はあるのですが、糖尿病のほとんどの薬が「薬を飲んでいる時だけ血糖を下げる、あるいは血糖の上昇を抑える」だけの効果しかないからです。つまり、どんなに長期的に薬を飲んでいても、薬を飲んでいるだけで、生活習慣を改善しなければ、薬を止められる状態にはならない、ということです。なので、糖尿病の薬をやめることができる人というのは、必ず、食事療法や運動療法をしっかり行っている人に限られるわけです。なので、そう簡単には薬をやめることはできないのです。
 
もう一つ「薬を飲むのを忘れないで」という理由は、血糖値の変化の問題です。
糖尿病の人は、糖尿病がない人に比べると、血糖値が高い、だけではなく、血糖の1日の変化量が大きいことが挙げられます。そして、この血糖の日内変動の幅が大きいほど糖尿病の合併症の頻度が高くなると言われています。薬を飲んだり休んだりすると、当然、血糖の変化量が大きくなって、その結果合併症が起こりやすくなる、というふうに考えられています。
 
ということで糖尿病の薬に関する注意点です
1.糖尿病のお薬は、決められた量、時間(特に食前、食後など)をきちんと守り、できるだけ飲み忘れのないようにしましょう
2.糖尿病のお薬を飲んでいても、食事療法、運動療法をきちんと行いましょう
3.稀に、低血糖を起こす薬があります。そういうお薬をお飲みの方は、ブドウ糖や砂糖を持ち歩きましょう。特に激しい運動をする時には忘れないように。患者さんからよく聞かれる質問に
「糖尿病の薬って一旦飲み始めたらやめられないんでしょ?」
というのがあります。現実には、糖尿病の薬をやめられるひとはそう珍しいわけではありません。にも関わらず、医師が「薬をきちんと飲むように」と厳しく言うのには二つの意味があるからです。
 
一つ目の理由は、「糖尿病の薬は、糖尿病という病気を治す薬ではない」ということです。若干の例外的な薬はあるのですが、糖尿病のほとんどの薬が「薬を飲んでいる時だけ血糖を下げる、あるいは血糖の上昇を抑える」だけの効果しかないからです。つまり、どんなに長期的に薬を飲んでいても、薬を飲んでいるだけで、生活習慣を改善しなければ、薬を止められる状態にはならない、ということです。なので、糖尿病の薬をやめることができる人というのは、必ず、食事療法や運動療法をしっかり行っている人に限られるわけです。なので、そう簡単には薬をやめることはできないのです。
 
もう一つ「薬を飲むのを忘れないで」という理由は、血糖値の変化の問題です。
糖尿病の人は、糖尿病がない人に比べると、血糖値が高い、だけではなく、血糖の1日の変化量が大きいことが挙げられます。そして、この血糖の日内変動の幅が大きいほど糖尿病の合併症の頻度が高くなると言われています。薬を飲んだり休んだりすると、当然、血糖の変化量が大きくなって、その結果合併症が起こりやすくなる、というふうに考えられています。
 
ということで糖尿病の薬に関する注意点です
1.糖尿病のお薬は、決められた量、時間(特に食前、食後など)をきちんと守り、できるだけ飲み忘れのないようにしましょう
2.糖尿病のお薬を飲んでいても、食事療法、運動療法をきちんと行いましょう
3.稀に、低血糖を起こす薬があります。そういうお薬をお飲みの方は、ブドウ糖や砂糖を持ち歩きましょう。特に激しい運動をする時には忘れないように。


2016年 6月 21日 12:08
糖尿病 その4
みなさん、こんにちは。
北海道も徐々に暑くなってきましたね。
「暑い」と感じなくても、湿度が高いと、熱中症になりやすいので、天気予報を注意して見ていてくださいね。

さて本日は「糖尿病の運動療法」についてお話ししたいと思います。
 
まず初めに覚えて欲しいことは、「カロリーを消費するために運動療法をするわけではない」ということです。「今日はたくさん食べたから、頑張って運動しよう」と思っている方もいらっしゃるようですが、たい焼き一個分程度のカロリーですら、これを完全に運動で消費しようと思うと、ジョギングで1時間近く必要となります。食べてしまったものを運動で取り戻すのは大変困難と考えたほうが良いと思います。
 
それでは、なぜ「運動療法」が有効かつ必要なのでしょうか。
 
運動療法の本来の目的は、「体質改善」にあります。
 
ヒトの膵臓からは、血糖を下げるインスリンというホルモンが出ています。このインスリンはヒトが運動不足に陥ると効き目が悪くなり、血液の中にはたくさんの糖分があるのにエネルギーとして細胞に取り込むことができなくなるということが起こります。しかし、定期的な運動療法を行うと、血液の中にある糖分が、体の細胞の中に取り込まれやすくなり、結果として血糖値が下がって糖尿病が改善する都いうことが起こります。
 
そして、その「体質改善」となる運動というのは「食べ過ぎたカロリーを消費する」ものより軽く、誰にでもできる簡単なものなのです。
 
具体的なおすすめは
「1日一回30分以上、週3回以上の、軽く汗が出て、喋りながらでもできるもの」
が目安となります。「早歩き」がお金もかからず一番おすすめですが、ゆっくり走る、も最近流行っているようです。冬の間は、テレビ体操なんかも良いと思います。
 
全く運動習慣のない方にとっては、敷居が高いかもしれませんが、「明日も頑張ろう!」と前向きになれる運動から始めて、徐々に、時間や距離を伸ばしていくのが良いでしょう。
 
ただ、糖尿病の方は「心臓病」や「重い腎臓病」など、運動療法を行ってはいけないあるいは制限がある病気を持っていることが多いので、必ず運動療法を行う前には医師に相談しましょう。
高血圧 狭心症 不整脈 糖尿病 禁煙外来 透析 生活習慣の改善 睡眠時無呼吸症候群
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